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良かったら一緒にどう? [本]

年末な今日この頃。

年末年始を避けて12月上旬に高雄へ行ったところもあるので、
家でゆっくり読書です。

で、なんとなく書店で目が合って手に取った小説が当たりだったので。

誰が勇者を殺したか (角川スニーカー文庫)

誰が勇者を殺したか (角川スニーカー文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2023/09/29
  • メディア: 文庫


魔王を倒した勇者が、その帰路で殺され、戻ってこなかった。
一体何が起こったのか、というのを調べていくファンタジー系ミステリー
・・・と思っていたらいい意味で裏切られました。

王道の中世ファンタジーな世界観、
騎士・聖女・魔術師、典型的な勇者の仲間たちと王女様、
その仲間たちの語りから回想が始まり、勇者の本当の姿が描かれていきます。
そして、少しずつその真相に近づいていくのだけれど、
王道で典型的に思えていたものが実はちょっと違っていて、
最後はほっこりした気持ちで読み終えられます。

それ、伏線だったの?って思うようなことが優しく回収されていて、
ちょっとクスッなってしまいました。

文章も読みやすくて、今のラノベというより
自分たちが学生の頃に読んでた頃のスニーカー文庫を思い出しました。
どうやら著者は同世代くらいで、初めて買った小説がロードス島戦記、
という人のようなのでちょうど良かったのかもしれません。

内容的にも前向きになれる物語なので、
同世代くらいで昔ファンタジー小説とか読んでたなー、
っていう自分みたいな疲れたオッサン(^^;にもオススメしたい作品ですね。
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これがおぬしの戦であったか。 [本]

米澤穂信さんの戦国ミステリーを読んでみました。

黒牢城

黒牢城

  • 作者: 米澤 穂信
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2021/06/02
  • メディア: 単行本


本願寺との戦いを始める織田信長に反旗を翻した荒木村重が、
毛利の援軍を待ち籠城する有岡城で起こる事件の謎を解いていくお話。
個々の事件は大きなものではないですが、
それが歴史上の中である意味謎な、
村重の謀反・逃亡についてのこの本なりの謎解きへ繋がっていきます。

黒田官兵衛が使者としてやって来て閉じ込められたことでも有名ですが、
閉じ込められた官兵衛が閉じ込めた側の村重の相談に乗りながら謎を解いていく、
というなんとも不思議な関係が成立しています。

荒木村重って良くも悪くも解釈できる面白い武将だなと思いますよね。
謀反・逃亡・讒言・・・と碌な記録が残っていませんが(^^;
その割に茶人として生き延びたところを見ると、
記録を字面の通り理解してはいけない何かがあった、と考えたくなります。

だからこそ色々な著作で扱われるんでしょうけど、
謎解きをしながらこの本なりの村重像を描いていって結んでいるのが面白かったですし、
同時に黒田官兵衛の恐ろしさも感じられました。


ちょっと他の著者の描く荒木村重も読んでみたくなりました。
とりあえず遠藤周作さんの「反逆」あたりがいいかなぁ・・・
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朝露のように。 [本]

お亡くなりになって半年、最新刊が出るとは思わなんだ。


ベルセルク 41 キャンバスアート&ドラマCD付き特装版 (ヤングアニマルコミックス)

ベルセルク 41 キャンバスアート&ドラマCD付き特装版 (ヤングアニマルコミックス)

  • 作者: 三浦建太郎
  • 出版社/メーカー: 白泉社
  • 発売日: 2021/12/24
  • メディア: コミック


普段は特装版とか買わないんですけど、
まさか最新刊出るとは思わなかったのでつい。
っていうか、ヤングアニマルを読んでいなかったから知らなかったけど、
まだ単行本かされていない話が残ってたんですね。

とりあえず特装版の中身。
DSC_0001 1.JPG
コミック本体とドラマCDです。
そしてケースを裏返すと・・・
DSC_0002.JPG
キャンバスアートになってます。
このガッツの新しい絵がもう見られないのか・・・(;;

で、読んでみた感想ですが正直、凄いところで終わってたんだなぁ・・・と。
打ち切りが決まって終わった漫画でも、
こんなきれいにはなかなか終われないですよ。

いや、もちろん物語はまだ途中なんですけどね(^^;

正直、先が気になるところでもあるけれど、
ここから先を他の人が描くのもちょっとなぁ・・・


読み終わってからドラマCDを聞いてみましたが、
キャスカが記憶を取り戻すあたりのところが収録されています。
そして40巻が終わったあたりまでかと思っていたら・・・
多少端折ってますけどがんばってるなぁ、と思いました。
ロデリックとダナンの中の人は、おっさん世代が知っているガッツとキャスカで、
そういう演出もよかったな。

人気作でしかも作者が急逝したから、
というのもあるだろうけど、全力で送り出してもらえたんだなーって感じです。

そんな作品だけに、ここで終わってしまうのはホント惜しいよなぁ・・・
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自分のことは笑うしかないだろう。 [本]

こんな辛い時期に総理大臣になって休まず仕事をして、
コロナ対策に専念した上で任期満了での退任なんだし、
そこは普通、「お疲れ様でした!」だと思うんだけどなぁ・・・

なんていうか、
テレビをつけるとネガティブな報道ばかりでしんどいので、
ここはやっぱり読書です。

本と鍵の季節 (集英社文庫)

本と鍵の季節 (集英社文庫)

  • 作者: 米澤穂信
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2021/07/01
  • メディア: Kindle版


米澤穂信さんの小説は割と好きで読んでますが、
今回は高校の図書委員として知り合った二人の男子が、
身の回りのちょっとした事件に巻き込まれながらも解決していく物語です。

短編集のような感じで各章進んでいきます。

作中で、傍観者となった、という表現もありましたが、
第三者的な関与が多いせいか必死さや切迫さはあまりなく、
二人の関係性も図書委員という以外は近過ぎず遠過ぎず、
なのでちょっと淡々としてる感じはあるかな。
事件にもある程度の回答を出すけれど、
全ての結論出しているわけではなく、後は当事者の問題、
とちょっと突き放した感もあります。

ただ、最終章はちょっとだけ趣が変わるというか、
伏線とは言わないまでも、それまでの考え方が最後につながる感じで落ち着きます。

ミステリーの要素としては複雑なトリックやドロドロの愛憎劇があるわけではないですし、
古典部シリーズほどラノベっぽい感じでもないので意外と人を選ぶかもしれません。

自分はそういうところを逆に楽しめたし、
「さっきまでは、チンギス・ハンよりも知らない人だった。」
とか随所に見られる一文が結構ツボだったんですが、
それ以外にも、図書委員、学校の図書室、という舞台が合ったのかも知れません。


自分、学生時代によく図書委員になったり、図書室にいたりしたんですよね。
読書が好きだったのもありますが、図書室という空間が好きで、
図書館司書の資格も取っちゃったりしたので(^^;
なんだかそんな頃の記憶を呼び起こされた気がしました。
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なりたい、ではなく、やりたい。 [本]

緊急事態宣言解除な今日この頃。

いろんな意味で色々あって、
どこか遠くへ行きたい気分なんですが、
遠出するにはまだ少し二の足を踏むところがありますので、
とりあえず読書でも。

声優という生き方 仕事と生き方 (イースト新書Q)

声優という生き方 仕事と生き方 (イースト新書Q)

  • 作者: 中尾隆聖
  • 出版社/メーカー: イースト・プレス
  • 発売日: 2019/06/06
  • メディア: Kindle版


この歳になって急に声優になりたくなった・・・と言うわけではなく(^^;
テレビで芸人のカズレーザーさんが、
声優の生き方というか、著者の中尾隆聖さんの人生が普通じゃなくて面白い、
とお薦めしているのをたまたま見かけて興味を持ち手に取ってみました。

中尾さんというと、自分の世代はリアルタイムにフリーザ様なわけですが(w
最初に耳にして覚えてるのは多分キャプテンの近藤でしょうね。
ばいきんまんは自分がもうアンパンマンで喜べる歳ではなかったですが、
絵本で読んでたものがアニメ化すると聞いて思わず観たりしました。

と、そんな方が書く生き方が・・・・いや、確かにこれは普通じゃない(^^;
子役から始まって、
声優というか俳優というか歌手というか飲み屋のマスターというか、
確かに読んでいて面白すぎます。

なのでそれが一般的な声優の生き方かというとそれはまた別の話だと思いますが、
芝居がやりたくて続けた結果、というところが大切なんだと感じました。
技術論的なところもありますが、
「芝居」を「仕事」と置き換えれば
きっと他の職業にも通ずる大切な言葉がいろいろと。

あと、様々な逸話に出てくる名前が有名なベテラン声優の方ばかり、
アラフォーぐらいの世代のオッサンは(^^;
あの声の人かー、と楽しめます。

残念なことといえば、ちょっとページ数が少ないことですかね。
新書なので仕方ないところですが、
正直、これだけで終わるにはちょっと惜しい、
もっと読みたいと思いました。
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癖のある黒髪。 [本]

あまり外に出られないといろいろ本を読む機会が増えます。

銀河英雄伝説列伝1 (創元SF文庫)

銀河英雄伝説列伝1 (創元SF文庫)

  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2020/10/30
  • メディア: Kindle版


学生の頃に夜中に面白いアニメやってるぞ、と友達に教えてもらって観て、
そこから本編の小説を読み始めたのが始まりですが、それからもう四半世紀くらいかな(^^;

今回は6編の短編集ですがトリビュート作品、
田中芳樹氏が書いているわけではないですが、
どれも短編小説としてはそれなりに楽しめました。
ただ、銀英伝の列伝という意味だとちょっと好みが分かれそうです。

自分も列伝という視点で楽しめたのは、以下の3編ですかね。

「竜神滝の皇帝陛下」:皇帝の逸話としては面白いかなと。
本編でのラインハルトにはこういった人間味のあるエピソードが薄かったですしね。

「ティエリー・ボナール最後の戦い」:本編で語られていない人物で艦隊戦を描いたのは
興味深いですが、何より「・・・は癖のある黒髪に・・・」
というところで思わず、フフッ、となりました。(w

「晴れあがる銀河」:本編より遙か以前の話ですが逆にそこが一番面白かったです。
出てくる名前や名称で聞いたことがあるなぁ・・・と思って後から小説や映像で
本編を見直してみると、あ、やっぱしそうか、と。
そして最後の一行の名前で、そこにつながるのかー、
と想像できる楽しさもあります。


賛否両論あるとは思いますけど、
列伝1ということは続編を考えているんだろうし、楽しみにはできるかな。


個人的には、ヤンやラインハルトのような主役はやはり原作者のカラーが強いけど、
歴代皇帝(亡命帝とか再建帝とか)なら他の歴史家(作家)から語られるのも面白いと思うし、
同盟ならあえて覚醒したアイランズとか(w
ネタにしてみてほしいなぁ・・・と思ったりします。
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デジタル移民。 [本]

あけましておめでとうございます。

思えば、去年は元旦から台湾旅行へ行っていたのですが、
その後、すぐに世界がこんなことになるなんて、思いもよりませんでした。
その前の夏にはイギリスにも行ったけど、
あの時行って見たものを、再び見に行ける日がくるのだろうか・・・

なのに、テレビをつけてみると箱○駅伝の沿道に押しかける観客の群れ。
知事がこぞって緊急事態宣言(っていうか給付金?)出せと国に迫る前に、
もっとやるべきことがあるんじゃないのかと思った今日この頃。

自分は素直におとなしくしてますよ、ええ(^^;
実家が近くなので年末年始は親と一緒に過ごしましたが、
こんなにじっとしている年末年始も久しぶりです。

いい機会なので気になっていた方の著書を読んでみました。

オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る

オードリー・タン デジタルとAIの未来を語る

  • 出版社/メーカー: プレジデント社
  • 発売日: 2020/11/29
  • メディア: Kindle版


日本では台湾のマスク在庫システム構築で有名になった方ですが、
中学中退して起業家となり、30代でデジタル担当の政務委員として入閣、
ちょっと普通では考えられない経歴にとても興味がありました。

最初はどうしてもマスクのシステム構築が前に出がちですが、
システムに関わる仕事をしている人ならそれが、技術的にもの凄い、
というわけではないのはわかると思います。

本当に凄いのは今のニーズにより適した仕組みを、
行政主導で、民間と連携して、短期間で作り上げたことだと思います。

序盤ではそのあたりの事情が語られていますが、
政府と民間の信頼関係があってこそ、のものだそうです。
その過程を読むほど、これは残念ながら
今の日本では不可能なことだと感じました。

それは日本政府の側にも説明不足はあるけれど、
民間や利用者の公共に対する意識も低いと思うから。

ほかにもAIや公益、ディジタルと民主主義など様々なことについて、
台湾の情勢を踏まえながらタン氏の考えが語られています。

自分は腑に落ちる内容が多く、
「自発性」「相互理解」「共好」
は自分が目指していながらもなかなかうまくできていないことだなぁ、
と改めて考えさせられました。

最後には日本へのメッセージがつづられています。
それは、日本と台湾を共同の経験をした関係としながらも、
日本にとっては痛いところもついています。

それはわかっていることではありながらも、
若者が活発な隣国の視点で語られると
やはり日本が抱える大きな問題点だと改めて感じさせられました。

まだまだ辛い一年の始まりですが、
振り返り、考えさせられるよい本を読んだと思います。


去年は台湾旅行に行き、今年は台湾の人の著書を読みました。
来年の正月にはまた台湾に行けるようになっているといいなぁ・・・


そうそう、タン氏の、特に名付けのセンスには日本からの引用が多いです。
萌典の萌(MOE)や黄金聖闘士、
さらにはオードリー・タンの漢字名の唐鳳の鳳が
まさかの鳳の日本語読み「おおとり」(オードリー)から来ているとは。
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うちが取ったんだな! [本]

最初に知ったのは自粛であまり外に出られなかった頃だったか、
たまたまTVのチャンネルを変えているときにやっていたドラマを途中から見て、
これはちゃんと全体の話を知りたいなぁ・・・と思い、
原作の小説を手にしてみました。

路 (文春文庫)

路 (文春文庫)

  • 作者: 吉田修一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/05/22
  • メディア: Kindle版


台湾新幹線導入に携わる商社の社員・多田春香と
大学生時代に台湾で出会った劉人豪を中心として、
台湾新幹線受注から開業までのおよそ10年間を描いた物語です。

実際にあった台湾への日本製新幹線導入がベースになっていますが、
ドキュメンタリーではなくあくまで物語です。

二人を中心にしてはいますが、
先輩の離婚と台湾女性との再婚、
日本統治下の台湾で生まれ育ち戦後、日本へ戻った老人の台湾への帰郷、
新幹線の整備工場で働く台湾の青年、
と同時並行で描かれる物語もなかなか素敵な話です。

自分は台南高雄へは台湾の新幹線で行ってますので、
その周辺の光景もイメージしやすくて、
台湾の、古いものと新しいものが混在する景色、
ごちゃごちゃした感じと洗練した感じが隣り合わせな雰囲気とか、
よく伝わってきました。

ただ、気になったのは日本の、うつ病を患ってるっぽい春香の彼氏の扱い。
なんか、一見きれいにまとまったように見えるけど、
他の登場人物に比べると扱いがちょっと可哀そうな気がしました。


でもまぁ、総じて面白く読めましたし、
また台湾へ行きたいなぁ・・・と思いました。

果たして、いつになったら行けるようになるんだろうか・・・
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そんなことより、仕事仕事。 [本]

ボーナスとか少ないのがわかっている状況下で仕事がいっぱいやってくる今日この頃。

どうせやったところで・・・と思いながらも、手を抜けない自分がちょっと嫌だ。

さておき、待望の新刊です。

半沢直樹 アルルカンと道化師

半沢直樹 アルルカンと道化師

  • 作者: 池井戸潤
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2020/09/17
  • メディア: Kindle版


半沢直樹シリーズの最新刊ですが、
これまでの作品の前日譚で東京中央銀行 大阪西支店の融資課長時代のお話です。

一人の画家と作品を巡って、
その画家の美術館を建てる計画のIT企業ジャッカルと、
そのジャッカルから買収を持ちかけられた美術雑誌の老舗出版社・仙波工藝社の間で、
顧客の意向を無視して行内でのポイント稼ぎをしたい面々と、
半沢直樹が対決していきます。

正直、今テレビてやってる半沢直樹の原作、銀翼のイカロスで国を相手にしちゃってて、
面白いけれど話が大きくなりすぎているので、
前日譚あたりがちょうどいい位置づけですな。

なので1作目に出ている大阪西支店の面々が出てきます。
大和田や黒崎はでてきませんが、渡真利は相変わらず大活躍です。(笑)

あと、舞台となったあたりのエリアが、
かつて自分も仕事で縁のあったところなので、
読んででイメージがしやすかったです。

サクサク読み進められて、
最後は…まぁ気持ちよく読み終えられるのがこのシリーズのいいところ。
不愉快なことが多い昨今ですが、読書くらいは楽しみたいですから。


いち会社員としては読んでて気持ち良いお話ではありますが、
自分は正直、いざとなったら「倍返し」より「逃げるにしかず」ですけどね。(w
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日本一の脇役になれ。 [本]

今日、野村克也さんがお亡くなりになったそうな。

自分は監督としての野村克也さんが大好きで、
野村監督が指揮していたヤクルトのとある試合を観たことがきっかけで、
野球の楽しみ方が変わり、以来のヤクルトファンだったりもします。

著書も全部ではないですがいくつか手にしていて、
読書は多分する方ですが自己啓発書的なものが嫌いな自分が、
唯一と言っていいほど読み、仕事などの参考にしています。

いつもは、人なんていつかは逝くものだし、それが著名人だろうと別に…
ですが、今日だけはちょっと悲しくて泣きそうになってしまいました。

なので、せっかくの祝日だし、外国人観光客も減っているから
またどこかへ行こうと思っていましたがそれをやめて、
今日はまだ読んでいなかった野村監督の著書を読むことにしました。

超二流: 天才に勝つ一芸の究め方 (ポプラ新書)

超二流: 天才に勝つ一芸の究め方 (ポプラ新書)

  • 作者: 克也, 野村
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2019/08/09
  • メディア: 新書


8月に発売された本ですが、2017年に出版された本の加筆修正版のようです。
「超二流」というのは故三原脩監督が作られた言葉だそうで、
一流は無理でも超二流にはなれる、
長く結果を残せるのは一流よりも超二流、
ということを御自身の野球人生を振り返りながら語られています。

南海での選手(兼監督)人生でのこと、
弱小だったヤクルトの監督に就任してチームを優勝へ導いたこと、
阪神での・・・失敗のこと(^^;
今の野球に思うこと、などいろいろ書かれていて、
その中でどんなことを考え選手たちに
どんなことを伝えていったかということが書かれています。

内容は要するに、天才や一流は限られた人しかなれないけれど、
得意なことを徹底的にやれば天才や一流にも勝てる、ということだと思います。

つか、こんな大打者に、自分は二流、って言われたら、
殆どの人が二流になっちゃいますけどね。(^^;;;

今日は訃報を受けて教え子ともいうべき元選手たちがテレビに出ていましたが、
そこで語られていた野村監督から教えられたことが確かにこの本にも書かれていて、
ああ、本当に話していた内容なんだと、ちょっとグッときてしまいました。

それはまぁ、この本に限らず監督の著作どれにも当てはまることですけどね。

84歳だったから早すぎるということもないけれど、
昭和の大選手、平成の名監督、令和でも健在な活動を見てみたかったです。
奇しくもあとがきには、令和での夢が語られていたのでそれを成し遂げて欲かったかな。


あ、今日読むならこっちのほうがいいかな、とも思いましたが、既読だったんですよね。

野村の遺言 (小学館文庫)

野村の遺言 (小学館文庫)

  • 作者: 克也, 野村
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2018/12/05
  • メディア: 文庫



それはともかく、
いちファンとして、ご冥福を御祈りいたします。
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