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勇猛果敢・支離滅裂。 [本]

文庫化してくれたら買おうかなぁ…などと思っていたら、
電子書籍の割引クーポンが届いたので
読みたかった本を電子書籍で購読です。

空飛ぶ広報室

空飛ぶ広報室

  • 作者: 有川 浩
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2012/07/27
  • メディア: 単行本


テレビドラマ化してましたが、
気づいた時にはもう終盤であまり話が分からず、
あ、やっぱりガッキーはかわいいなぁ・・・
などと思いつつちょこっと見た程度(^^;

航空自衛隊の広報室が舞台となる小説ですが、
そもそも実在の、その広報室から打診されて書かれたとのことで・・・
なんか『県庁おもてなし課』もそんな感じだった気がしますが(^^;

地上の自動車事故で、
航空パイロットを罷免されることになった広報官・空井が主人公ですが、
有川浩さんの作品はやっぱり最初のつかみが素晴らしい。
冒頭では彼が夢をつかみかけて突き放されたお話から始まり、
一章の終わりは・・・正直ちょっと涙が出た。

おっさん、この手の話には弱いんです、ええ。

そんな空井を含め、
それぞれにいろいろな想いを抱えつつつも、
明るくも頼もしい広報室の面々と、
それを取材するテレビ局のディレクター・稲葉、
時には歓迎され称賛され、時には誤解され批判され、
それでも航空自衛隊の活動を広く正しく伝えるために奮闘していきます。

基本的には楽しい娯楽作品だと思うんですけどね、
最後の『あの日の松島』が、この作品の印象をガラッと変えたような気がします。

これは東北大震災の時の自衛隊の活動を、
松島基地に赴任していた空井と取材に向かった稲葉を通して
後日振り返る形で描いた章です。

おそらく本来の作品の趣旨であっただろう、
航空自衛隊を身近に感じてもらうという意味での娯楽に、
実際の地震の時のリアルな活動が加わり、
まぁこの小説を読んで自衛隊を悪く思うやつはいないだろう、
という素敵な作品になったんだと思います。

自分は阪神大震災の被災者だったりするので
自衛隊にはいい印象しかないんですけど、
作中で扱われている通り、
自衛隊を悪くとらえる人たちも少なからずいるし、
そんな部分だけを垂れ流すメディアもあるからなぁ・・・

当然、活動しなければそれに越したことはない組織だけれど、
もう少し正当な評価をしてあげてほしいですよね。
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