SSブログ

鳴かないガチョウたち。 [本]

なんか年明けてドタバタ・・・まぁ仕事ばっかしですが、
なかなか何かを楽しむ余裕がない今日この頃。

まぁこんな時は合間を使って読書でも、と思い、
2ちゃんのとあるスレで絶賛されていた本が気になって手に取ってみました。

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

暗号解読〈上〉 (新潮文庫)

  • 作者: サイモン シン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/06/28
  • メディア: 文庫



暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

暗号解読 下巻 (新潮文庫 シ 37-3)

  • 作者: サイモン シン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2007/06/28
  • メディア: 文庫



スコットランド女王やカエサル等の暗号の歴史から始まり、
第二次大戦等、近現代における暗号化と解析、
ロゼッタストーンや線文字Bなど古代文字の解読、
共通鍵・暗号鍵における暗号化と数学、
そしてこれからの暗号化・量子コンピュータと量子暗号という物理的なお話、
文系からも理系からもアプローチした、
とても読み応えのある、暗号化技術を取り扱ったノンフィクションです。

自分が興味ある分野ということもありますが、
取り扱っている内容は暗号という、
難しいうえになかなか表に出てこない題材でありがなら、
読みやすくて興味深い内容です。

上巻や下巻の冒頭は歴史好きにもたまらん内容な気がします。

暗号解析者、考古学者、数学者、科学技術者・・・等、
関わった人たちのドラマも熱く語られていて、
数学的な話を抜いても結構面白く読めます。
つか、チューリングとか、
性的嗜好は理解できないけどその人生泣けるわ・・・(;;

でも自分文系で物理は全然やってないので、
量子の話は正直、ほとんど理解できてません(^^;
たまに日経で量子暗号の話が出ていたのを読んでたので、
なんとなく、なんとなく・・・(^^;;;

で、著者はインド系イギリス人ですが、
日本に関する記述もありました。
第二次大戦中の日本軍の暗号パーブルと
解析されたことによる山本五十六戦死のくだりですが、
日本人としてはこの辺りをもう少し掘り下げてほしかったなぁ・・・なんて。

残念なところがあるとすれば、
原本は1999年に出版されているものなので
AESのように2000年以降に採用されたものについては書かれていないところ。
まぁ、それは仕方ないことですけどね(^^;

その手の話は

新版暗号技術入門 秘密の国のアリス

新版暗号技術入門 秘密の国のアリス

  • 作者: 結城 浩
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2008/11/22
  • メディア: 単行本


これが面白いかも。
セキュスペの勉強してたときに購読しましたが、
試験とか関係なく読んでもおもしろいしためになる内容だと思います。
つか、これ読んだ時に何でアリス・・・って思ってましたが、
アリス・イヴ・ボブが
暗号について論じるときの登場人物の業界標準、
というのも『暗号解読』に書かれててようやく納得できました(w

nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0