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ではいまから類例を作ります。 [本]

2月は妙に忙しかった、割に実りが少なかったせいか、
いろいろ思い悩むことが多かった今日この頃。

こんな時には楽しい小説でも、と
昔アニメで見た作品の原作を読んでみた。
墨攻」を書いた酒見賢一さんのデビュー作でもありますが。

後宮小説 (新潮文庫)

後宮小説 (新潮文庫)

  • 作者: 酒見 賢一
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 1993/04/25
  • メディア: 文庫


素乾国の皇帝の宮女募集に応募した田舎娘の銀河が、
皇妃候補として女大学で学んだのち皇帝の正妃に選ばれ、
反乱軍が迫る後宮で大暴れするお話(^^;
それを後世の物書きが歴史書を紐解きながら描いている、
という体で話が進みます。

素乾国、というのは中世中国に似て非なる架空の国、
引用元として出てくる「素乾書」や「素乾通鑑」といった歴史書も架空のものですので、
銀河やそれにまつわる話ももっともらしく語られますがすべてフィクション、
あくまで架空歴史小説です。

まぁ、架空じゃない歴史小説だとわりと堅苦しい解釈をしながら進みますが、
こっちはその後世の物書きが堅苦しい言い回しをしつつも
内容は至って緩い感じですね。

で、舞台はあくまで後宮、銀河が学ぶ女大学は学問ではなく、
寝室で皇帝に寵愛を受ける際の作法だったり技(wだったりを学ぶところ。
なのに、全然、とは言いませんがほぼ官能的な描写もなく、
暗殺や反乱はありますがドロドロとした愛憎劇的なものもあまり感じません。
むしろ銀河の自由奔放さが、後宮にも関わらず、
妙に明るく爽やかなお話にしてしまっています。

なので、大奥的なモノを期待するとかなり違いますが、
歴史活劇的なモノとしてみると痛快でとても面白いです。


で前述のとおり、この作品はファンタジー大賞を取って
「雲のように風のように」というタイトルでアニメ化してます。

雲のように風のように [DVD]

雲のように風のように [DVD]

  • 出版社/メーカー: バップ
  • メディア: DVD


しかし原作読んでみるとよくこれを地上波で
放送できるようなアニメにしたなぁ・・・と思いました(w
まぁ当然、地上波に耐えない描写がちょいちょいあるので、
その辺はうまく設定を変えたりカットされてたり。
タミューンに至っては全然違う人みたいになってたし(^^;

なのでより後宮っぽさを感じられないですが面白くて好きな作品で、
実は社会人になってからふと思い出してDVD買って今でも持っています。

久しぶりに観なおしてみましょうかね。
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