SSブログ

工事中。 [本]

忙しくてちょっと読書が滞っていましたが、
書店で目が合って思わず買ってしまい、
その衝撃の強さに一気に読み終えてしまいました。

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

横浜駅SF (カドカワBOOKS)

  • 作者: 柞刈湯葉
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2016/12/24
  • メディア: 単行本


自己増殖を始めた横浜駅が本州ほぼ全土にまで広がった未来、
体にSuikaを埋め込まれた人たちだけが暮らせる安全なエキナカ、
Suikaを持たず駅の外で生きるヒロトが、
Suikaを持たなくてもエキナカに入れる青春18きっぷを手に入れ、
横浜駅の真実を探しに行く物語・・・ってなんじゃこりゃ(w

エキナカは動く自動改札によって守られた管理社会で、
Suikaというマイクロチップを埋め込まれた人々しか入ることができず、
ICoCarというSuikaの位置情報を偽装するシステムがあったり、
JR北日本(北海道)のロボットのOSがKitakaだったり、
武器となる電気ポンプ銃の最新式がN700系・・・
って、馴染みのある鉄道用語で遊び倒していてなかなか楽しいです。

関東に縁がない人にはピンと来ないと思いますが、
年がら年中どこかが工事中の横浜駅をネタにしたSF小説ですな。
鉄道好きには笑えるだろうし、
SFとしてもなかなか世界観が面白くて、
カクヨムWEB小説コンテストSF大賞
このライトノベルがすごい!2018 第一位
だそうですが、これはかなり当たりです。

惜しむらくは横浜駅に縁のない人には
この目の付け所の愉快さが今イチ伝わりにくいところと、
他の人に楽しさを伝えるのがとても難しいところですかね(w

あと、すべての謎が解けたわけではなく、
伏線とも思える話が回収されていないまま物語を終えてしまったので、
ちょっと消化不良気味な気もします。

謎がすべて解かれるのが必ずしもいいとは思いませんが、
JR福岡の元社員とJR北日本のユキエさんはもうちょっと描いてほしかったです。

もう一冊出ているようなのでそちらも読んでみましょうかね。

横浜駅SF 全国版 (カドカワBOOKS)

横浜駅SF 全国版 (カドカワBOOKS)

  • 作者: 柞刈湯葉
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2017/08/10
  • メディア: 単行本


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント