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うちが取ったんだな! [本]

最初に知ったのは自粛であまり外に出られなかった頃だったか、
たまたまTVのチャンネルを変えているときにやっていたドラマを途中から見て、
これはちゃんと全体の話を知りたいなぁ・・・と思い、
原作の小説を手にしてみました。

路 (文春文庫)

路 (文春文庫)

  • 作者: 吉田修一
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2015/05/22
  • メディア: Kindle版


台湾新幹線導入に携わる商社の社員・多田春香と
大学生時代に台湾で出会った劉人豪を中心として、
台湾新幹線受注から開業までのおよそ10年間を描いた物語です。

実際にあった台湾への日本製新幹線導入がベースになっていますが、
ドキュメンタリーではなくあくまで物語です。

二人を中心にしてはいますが、
先輩の離婚と台湾女性との再婚、
日本統治下の台湾で生まれ育ち戦後、日本へ戻った老人の台湾への帰郷、
新幹線の整備工場で働く台湾の青年、
と同時並行で描かれる物語もなかなか素敵な話です。

自分は台南高雄へは台湾の新幹線で行ってますので、
その周辺の光景もイメージしやすくて、
台湾の、古いものと新しいものが混在する景色、
ごちゃごちゃした感じと洗練した感じが隣り合わせな雰囲気とか、
よく伝わってきました。

ただ、気になったのは日本の、うつ病を患ってるっぽい春香の彼氏の扱い。
なんか、一見きれいにまとまったように見えるけど、
他の登場人物に比べると扱いがちょっと可哀そうな気がしました。


でもまぁ、総じて面白く読めましたし、
また台湾へ行きたいなぁ・・・と思いました。

果たして、いつになったら行けるようになるんだろうか・・・
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